朝と夜
2020.12.20
朝がきて夜がきて
夜がきて朝がくる
これまでどれだけ朝を迎え
夜を見送ってきただろう
輝かしい朝ばかりではなく
哀しい夜ばかりでもなかった
それでもずっと
朝はきて夜がきた
とくんとくんと
体内時計の時を刻む音とともに
そうやってまた
朝がきて夜がくる
今日という日に祝福され
今日という日に賛辞を贈られながら
わたしは今日も
朝と出会い
夜に別れをつげる
朝と夜の
出会いと別れのために
ぎりぎりと
体内時計のねじを回して
no.21(『Japanist』No.27掲載 一部修正あり)